SIENA HAYASHI diario

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盗作になるのか、創作におけるサンプル収集 16:13

 悪意がなければ許させるのか?

グラフィックデザイナー佐野氏のデザイン盗用問題、明らかに疑わしいものがありますね。
特に、ロゴやCI等の企業やブランドロゴは、利益が発生するものなので絶対にあってはならない事だと思う。
ロゴデザインは明快な色彩に幾何学的な図形などのコンポジションが多いから、どうしても似てしまう事ってあるかも知れないけれど、図形の形態の酷似は言い訳が難しいと思う。(これらは20世紀の抽象絵画の元祖カンディンスキーやモンドリアンなどが全ての元ネタと言いたくなるけれど.........)

いずれにせよ、盗用は真にイケナイ。
それでは模倣はどうかと言うと、画家もデザイナーも同じだと思う。
模倣したくなる素材があっても、そのまま使ってはセンスを疑われてしまう。
いかに、自分のオリジナリティーに上手く取り入れるかだと思う。
僕は一応、そうして描いているつもりですが、今の時代何を言われるか分からない時代。

盗用は構成、構図、形態、色彩をそのまま使ってしまっているもの。
これらを露骨にパクってしまうのは悪意ある盗用、ましてそれで利益を得るのは許されない。
  
盗用は毎週の様に課題が出て、作品を制作しないといけない美大生だってしない事だと思う。(あの性格の悪い助手に君のデザインはあの人の真似だね!とか言われたらどうしよう(汗)とか色々と考えながら課題を制作する)

僕も大学でグラフィックデザインを学んでいたけれど、課題制作の為にゼミが終わった後に新宿の紀伊国屋の洋書コーナーでグラフィック関連の書籍などを観たりして参考にしていた。
僕の場合は結果的にエゴが強く、パブリックで人の為のデザインと言うよりは、絵を描きたいと言う気持ちが強かったので、結果的に絵画系イラストに傾倒し、今に至。

創作活動をして行く上で、常にして来たことは創作の為にサンプルを集める事。
特に、動物を描く事が好きなので、先に述べた紀伊国屋の洋書コーナーでライオンや鷲などの写真集を購入し、自分の作品中に登場させる。
僕の様に比較的に写実的に描くタイプの画家は、サンプルで集めた写真などを参考に描くことが多いと思う。
  

近年、取り掛かっていた企画ではPDから今まで描いた事のない、イグワナや昆虫などのモチーフを描いて下さいと言われて、そのサンプル収集の為にネット上の画像を検索し大いに役に立った。
これは、若い世代の画家もデザイナーも普通にやる事だと思う。
  

僕が、今回の佐野さんの件を自分に当てはめて考えた時に、もし仮に今回の企画で僕が描いた動物の写真を撮影した人が僕の絵を観て、これは盗作だと言う様なことがあり得るかも知れないと言う事。
勿論、僕の絵はイメージの世界であるから仮に、ネット上で検索して収集したサンプルも僕の絵の中ではイマジネーションの要素の一部でしかないと思っているし、僕が描けば、僕の絵になってしまう。
主体はあくまで絵全体であり、要素でしかないと言う事。
これは画家ならではのエゴかも知れないけれど、画家は大抵、本気でそう思うものである。
おお!俺の為にこんな良いサンプルをありがとうよ!みたいな感覚。
少なくと、僕はそうとしか思ってないのです。
でも、そうではない思う人がいるとなると、僕のこうした認識は問題である。
(著作権を主張する画家や写真家は常識的にネット上に自分の作品を掲載する時に、コピーライトを画像に埋め込むと思うけれど、そうでない画像も沢山ある。僕もサイトに掲載している作品には必ずSIENAと入れる制作年も入れるべきかな?)
なので、ネット上に写真を掲載する人は、アーティストのサンプルにもされたくないのであればコピーライトを入れるべきです。
  

例えば、僕が担当する社会人の講座では、ネット上の花の写真や風景などを描いて貰う時がある。これも盗用と言われてしまうと、わざわざ撮影に行き、ヨーロッパの風景を描くと言うのであれば、12時間もかけて撮影しに行くことになる。
それは物理的に難しい。

独自の形態にデフォメルして描く画家は問題ないけれど、写実的に描くタイプの画家が自分のオリジナル作品であっても、その中に登場するモチーフが他者が撮影した画像をサンプルにして描く事も盗用と言われてしまうと、僕の様なタイプの画家はみんな盗作画家になってしまう。
それは、絵の大半の要素である創造性を無視した結果になる。

もしくは無意識のうちに昔、どこかで観た絵画やデザイン的な要素を作品に取り入れてしまっているかも知れない。

他にも、影響を受けた画家や尊敬する画家にたいするオマージュ的な要素を自身の絵に取り入れる事はどうなのか?
僕の場合はシュールレアリストのダリ、マグリット、ロジャー・ディーンなどから影響をうけた。だからもし仮に彼等の作風に似ていると言われる事は光栄な事なのです。
 

佐野さんのロゴやイラストは、イマジネーションで描く絵画とは異なるが故に問題が大きいと思う。
ネット上で観たサンプルや画像をそのままコピペするのは学生でもD評価に値る。

悪意ある盗作と言われてしまうのか、いやいや模倣です。と言う事になるのか。
僕は、模倣は悪とは思わないけれど、そうでないと言う人もいるでしょう。
これは、本当に難しいライン。

マリンアートで有名なラッセンの絵画。
彼は元祖だと思うけれど、マリンアート系の画家の構成を観るとラッセンの構図や色彩と似てますよね?
絵画の世界では、同じ傾倒の画家と言うのがある訳で、グラフィックの世界程はうるさくはないのかと思う。
ラッセンが同じ様な構図でイルカを描いている画家を訴えたとか聞いた事がない。

他にも、黒沢監督の七人の侍がネタの荒野の七人は?
音楽の世界でも、リッチー・ブラックモアのあのギダーリフに似ているとか。
影響を受けたとか模倣なんて常習的な行為とも言える。
 

今回のこの問題で、画家もデザイナーも漫画家も全て参考にした資料がある場合は、どこかの学会の論文みたいに参考文献を明示する様にしなくてはならないと
言う様な事になったら、息が苦しくなる。

19世紀の写真の発明やネットのお陰で、クリエーターは創作サンプルの収集には困らない便利な世の中になった。
しかし、同時にこう言う危険性もあるのだと自分自身を顧みて思った。

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What is to be. 人ってなんだろうか。 22:11
人ってなんだろうか。
24の感情を抽出し少年と少女の心の成長を描いた物語。
What is to be. LOS ART Inc.企画

既に、私のサイトからもアクセスできる状態になっていますが、電子出版企画のサイトが出来ました。
原画は1年ほど前には完成していましたが、今回ようやく発信サイトが出来ました。

テーマは先に述べた通り、24の感情を抽出し少年と少女の心の成長を描いた物語。
原画も24点制作しました。

イメージスケッチの段階では、PDが望まれていた抽象化が出来ず、最初からやり直すなど
制作過程では苦労しました。
目に見えない、人の感情がテーマなので抽象化する事は難しかったのですが、
PD&ADからのアドバイスを頂きながら、それは何とかクリアできました。

当初は、アニメのキャラクターの様に、少年と少女がそれぞれの感情で登場する画面を描写をしていました。
そこには、それぞれの主人公である人物の住んでいる街や時代など、色々と細かく設定していましたが
それでは、ダメでした。
余りにも、普通過ぎたのです。
これらは廃案になりましたが、この失敗を経て良い作品を描く事ができました。


PDが海外に発信する事をメインに考えておられるので、英語サイトとなっています。
現時点では販売や電子書籍化のシステムは完成していませんが、原画は観て頂ける様になりました。
お時間のある時に観て頂けたら、幸いです。

http://www.k4.dion.ne.jp/~siena/losartInc.html


将来的には実際に原画を観て頂ける様な場を持てたらとも考えています。
一つ、大きな仕事を成したとは思いますが、この企画はまだまだ続きます!




 

SIENA















 
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細江英公先生のお名前が.......... 22:39

実家に顔を出した時に、母校である大学の広報冊子が何冊かあり母から持ち帰りなさいと言われた。 
ふと、手に取った一冊にあってはならない記載ミスを発見。


いけません。
人様の名前を間違えるなんて!
写真学科の細江英公先生の名前を間違っているではないですか!

細江先生は、薔薇刑での三島由紀夫のポートレイトでも有名な写真家であり母校である大学の看板教授ありませんか。

僕はデザイン科でしたので、残念ながら細江先生から直接指導を受ける機会はありませんでしたが、この名前の記載ミスには呆れてしまった。

公の場に出す大学の広報冊子である事を考えると余りにもお粗末ですね。

写真学科の方々はさぞ気分を害された事でしょう。

               

SIENA

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平和な世界の実現 14:07
NPT核拡散防止条約が決裂した。
人類は2度の世界対戦と原爆投下と言う惨劇を経て、いまだに世界の平和よりもエゴばかりを優先している。

国連は拒否権のある戦勝国(常任理事国)が一国でも反対すれば否決になるが、このNPTまでも‥‥情けない。
核保有国は自らのエゴで人類は破滅の道を世界仲良く歩んで行けとでも言うのだろうか? 
平和に対する、多数の要求が少数の要求に負ける様では人類は自ら消えゆくさだめなのかも知れない。


この作品は2001年の春に描いたもので、同年の9月にNYのテロが起きた。
自分の中に人類の平和を願う気持ちもあったし、10年以上前に描いた作品ではあるけれど、常にこう言った想いをコンセプトとして描いて来た。

この作品は、一見ほのぼのとした平和な時さえも、常に死と破滅はそこにあると言うメッセージを籠めたもの。
(作品名Peace Song)

現在も未来もこんな危うい世界なんだな。


                   

平和を愛する男 SIENA
          





 
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シュールな人マグリット 22:17


先日、六本木の新国立美術館で開催中のマグリット展に行って参りました。

マグリットはダリと同じく10代の頃に影響を受けたシュールレアリズムの画家の一人です。

ダリに比べて清涼感があり、彼の世界は心地が良い。
ダリの方が、より宗教性も強く病んだ深層心理など、より複雑であると思える。
マグリットは作品中にユーモアセンスもありダリのそれとは対照的とも思えます。


今回の展示では、10年以上前に横浜美術館で観た名作、大家族とも再会できた。
これを観ないと、日本でこれだけ充実した作品を観る事の出来る機会は無いかも知れない。

今は亡き、黒川紀章の建築もすっかり新国立の顔になりましたね。


追記
思えば10代の頃は色々なアートを観て吸収しようとしていた。
しかし印象派だけはいまだに得意ではない。
かと言って、デュシャンみたいな前衛アートもピンと来なかった。
そんな僕にとって古典絵画を踏襲しつつも新しい美術の潮流であったシュールレアリズムって表現が観てて心地良かったし、僕が求めているファンタジック的な要素もあり、これから僕がやりたいと思った表現に近いと感じました。

そんな10代の頃の記憶を思い出しながらマグリットの作品を鑑賞してきました。
 


                   

 

SIENA

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電子出版(人間とは何だろう、24の感情) 22:36

久しぶりのblog更新であります。
FBは定期的に更新はしているのですが...........。
どうもマメな性格ではないので、ついつい放置してしまう。
サイトを観て下さっている方、本当にすいません。


1年前の今頃は、原画制作におわれておりましたが、昨年の7月に(人間とは何だろう、24の感情)
24点の原画を完成する事ができました。
そして、約2ヶ月程前になりますが24点それぞれにPDが書かれた文章が添えられた書類を受け取りました。
ようやく、PDの書かれた文章と僕の描いた作品がコラボしました。


前記の通り、原画は完成していますが部分的に手直をしたい作品もあり、この連休中にそれをやってしまうつもりです。
これは、発信してからでは手遅れになってしまうので..............
 

この企画は、足掛け何年になるのだろうか.............
でも、良い物は時間を掛けて、ゆっくりゆっくりやるものです。(笑)
焦ってやっても良い仕事はできないわけですし、長い目で見守っていて下さると幸いです。

blog更新も頑張ります!!


         

 

SIENA

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電子出版(人間とは何だろう、24の感情) 01:20

年内は難しいと思っていましたが、明日は電子書籍企画(24の感情)のPDから打ち合わせの招集がかかっています。
 

24点の原画は14ヶ月かけてこの夏に完成させました。
それ以降ボールは投げた状態で待機していましたので、待ってました!と言う感じです。
その間、特に原画の修正指示はありませんでした。その分、原画制作前のイメージスケッチで沢山の苦労をしました。
今では、本当に良い経験になりました。

ADには制作期間中に度々、原画をチェックして貰ってきましたが、PDには完成した原画は見て頂いていない。
ですので、明日の打ち合わせには是非とも原画を見て頂きたく思います。

デジタルのコンテンツがどの程度、FIX出来ているのか楽しみです。


         
          

SIENA

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電子出版(原画制作) 14:47
7月末に、人間とは何だろう(24の感情)をテーマにした企画の原画(24点)を全て完成する事が出来ました。
足掛け、3年。
原画制作は14ヶ月。

当初は、イメージスケッチが全て廃案になり迷走し、なかなか原画制作に入れなかった期間もあったけれど、何とかやりきりました。
廃案になったイメージスケッチも当初はADと世界観を構築して行ったけれど、今にして思えばそれは正解でした。
PDが望まれた抽象化がなされて絵が良くなったと思うのです。

先日、原画をデジタル化してADに添付、それを最終的にPDにチェックしてもらい、次の段階へ。



          

さて、エアブラシを何故、掲載したかと言うと。
彼は、僕が学生時代から使っていたブラシで約20年近く、制作に手をかしてくれた思い入れあるエアブラシなのです。

24点目の原画制作を終えたと同時に、その長年の役目を終えるかの如く、金属疲労で内部にあるニードルピストンが折れてしまったのです。

最後まで、本当に頑張ってくれたと思う。
これまで描いてきた作品の殆ど全てに彼は貢献してくれた。
エアブラシは個々の画家の癖が個体に反映するものだと思う。
故に、愛着があり感謝しています。

彼は、これからも僕の大切な画材です。


SIENA
     




 
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電子出版(原画制作) 13:48
現在、取り組んでいる電子出版の企画。
順調に原画制作は進み、残り2点となりました。

本企画(24の感情をテーマ)の原画の完成が見えて来ました。
ラフスケッチからイメージスケッチ、そして原画制作、長い道のりです。

24点の原画の完成は終わりではなく次なる展開へのスタートです。
コンテンツとして電子書籍化する事が、まず次への展開。
PDは海外への発信を念頭に考えておられるので、異国の方々の感性に響く事ができたら良いのですが。

画業14年の集大成として、この企画に取り組んでいます。

          

          

SIENA











 
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バルテュス展 22:27
昨日、東京都美術館で開催中のバルテュス展を観て参りました。
バルティスの原画をこれほど多く観た事はありませんでした。

自然光(北窓光)でしか絵を描かないとか。
少女愛とか。変人とか、色々と言われている画家。
印象派の影響もないし、30年代の潮流であったシュールレアリズムでもない、独自のバルティスィズムと言うものがある。

性的にまだ自覚していない少女に美を見出した点においては、希有な画家。
ロリータとかそんな低レベルな感性では描けない。
デヴィッド・ハミルトンの写真にも共通性があるけれど、少女の無垢で無防備な仕草に官能美を表現している。

それを捉える事ができるなんて、やはりバルテュスと言う画家は凄い。
個人的には、彼の描いた風景画より、少女の人物画と、コミカルなスケッチが興味深かった。


          


SIENA
林 司英奈 SIENA HAYASHI (夢空間)DREAM SPACE









 
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